離婚を決意した後は、両親にいつ、どのタイミングで伝えるべきか悩みますよね。
私の場合、離婚後の生活や仕事を探さなくてはならないという不安以上に、両親に申し訳ないという思いが強く、離婚するということを事前に言うことができませんでした。
精神的にも辛く、話を聞いてほしい、母を頼りたいという気持ちが心のどこかにあったものの、仕事も住む家も決まっていない状況では、両親を苦しませるだけです。
事前に相談したからといって、離婚することに変わりはありません。
だからこそ、仕事も家も決めて、新しい生活をスタートさせてから親に伝えたかったのです。
非常識で親不孝な娘というご批判は承知しています。
では、なぜ事前に両親に相談することなく離婚を決めたのか、事後報告をした日のことについてお話していきたいと思います。
Contents
相談なしに離婚するなんて非常識!でも相談したからといって気持ちは変わらない
もしもあなたが今、離婚に迷いがある場合、お子様がいらっしゃってご両親のサポートが必要となる場合、あるいは経済的に頼らざるを得ないという状況であれば、事前に親に相談するかもしれません。
また、もともと夫婦間のトラブルがあり、その事情を親に相談していた場合には、両親も離婚ということにそれほど抵抗はないかもしれませんね。
しかし、私の場合は周りから見れば「子どもがいなくても仲の良い夫婦」でしたし、実際に大きなケンカをすることもなく10年以上過ごしてきました。
父は特に、元主人のことを気に入っていましたし、私も親には彼の良いことは言っても悪いことを言うことは一度もなかったので、両親からすれば、想像もしていない娘の離婚だったわけです。
離婚を迷っていて、助けが欲しいのであれば、親を頼ったかもしれません。
しかしながら、私たちはお互いの合意で離婚を決意し、財産分与などの話し合いも全て終えていました。
子どもがいないとあっけないほど淡々と話が進んでしまうのですね。
事前に親に話したとしても、気持ちが変わることはありません。
もちろん、話すべきかどうかたくさん悩みました。
何度ネットの体験談を読んだことか・・・。
親の立場から、特に夫側の親からの投稿内容は、厳しい意見が多く、「非常識だ」「結婚・離婚は二人だけの問題ではない」などの投稿を読んでいると、追い打ちをかけるよう辛くなりますよね。
私はなんて親不孝な娘なんだろう。
両親に申し訳ない。
でも、だからといって離婚することに変わりはありません。
だとしたら、事前に相談して娘がどん底の姿を見せるよりも、前を向いて新しい人生を歩んでいる姿を見せよう。
少しでも親に心配をかけないようにしよう。
そんな思いで両親に事後報告することを決めたのです。
離婚・再就職・引っ越しを同時期に経験 東京で仕事を探すと決めた
誰だって両親に離婚を伝えるのは辛いですよね。
私は娘の立場ですが、男性だって同じでしょう。
30代後半という私の年代では、両親がリタイアし、一般的には孫に会うのを楽しみにしている世代です。
シングルマザーとは別の辛さがあるのが、子なし離婚なんですよね。

私が離婚を事後報告にしようと決めたのは、届け出を出す前はまだ仕事が決まっておらず、家も探さないといけないという状況だったことも大きいです。
離婚、再就職、引っ越し
人生の転機を同時期に経験しなくてはならないなんて、今振り返ってみてもとんでもない精神力・体力が必要でした。
よく頑張ったよ。私・・・。

新しい仕事と家を決め、これから前向きに頑張っていくよという姿を見せたかった
私の両親が住む実家は地方都市です。
このため、離婚をしても実家に戻る気持ちはなく、東京で再就職をしようと考えていました。
30代後半という年齢に加え、ブランクがありましたので、地方では仕事を探すのが難しいと思ったことと、英語を活かせる仕事につきたいというのが理由です。
初めての転職活動でしたので苦労はしたものの、やはり求人数が多い都会では年齢や職歴ブランクというマイナス要素があったとしても、仕事を見つけるチャンスはございます。
自分の納得がいくまで仕事探しを続け、両親にこう報告したかったのです。
「仕事も家も決まったから大丈夫。一人で生きていく分くらい自分で稼ぐよ。だから心配しないで。」
離婚したことを両親に事後報告した日のこと
私は大学で地元を離れ、それ以後もずっと親元で暮らすことはありませんでした。
両親と同じ家で暮らしたのは、高校卒業までの18年間なんですよね。
離れて暮らしていたということもあり、会うのは年に1,2度程度ではありましたが、メールやLineで近況報告するなど、それほど頻繁に連絡はとらないものの親子仲は良好でした。
離婚が決まり、ふさぎ込んでいた時期や、苦しくて毎日泣いていた時も、母とは普通にLineでどうでもよいような内容をやりとりしていましたね。
親に心配をかけさせたくないという思いと同時に、いい娘でいたいという見栄っ張りな部分があったのかもしれません。
仕事が決まり、数日経った日のこと、いつものように母からLineが届きました。
内容は、特別変わったこともない母の日常のひと言です。
でも、何故だか急に、そのLineを見て涙があふれてきたのです。
「もうこれ以上、隠すのはだめだ。今日言おう。」
そして、勇気を振り絞って母に電話しました。
本当は帰省して、両親の目の前で言いたかった。
でも、改まった話となりますと
「いよいよ孫が?」
と、全く逆方向の期待をさせてしまう可能性もあります。
そうなんです。改まった話=離婚ではなく、妊娠だと思われる可能性があるほど、両親にとって私の離婚は寝耳に水だったのです。
電話とはいえ、顔を見て話そうと思いましたので、ビデオ通話で電話しました。
私「お母さん?」
母「うん。さっきLineしたよ。」
私「うん。見た。ご飯食べたとこ。お父さんもいる?」
母「さっき私たちも食べ終わったよ。お父さん、お酒飲んでる。お父さん、〇〇〇から電話」
父「おお。元気か?」
私「・・・うん。 お父さん・・・、あのね、ごめんなさい・・・・・(涙)」
父「えっ・・???」
私「ごめんなさい。」
母「何、何?」
私「私、〇〇(旧姓)に戻りました。」
父・母「はっ??いつよ?」
私「〇月に離婚届出した。ごめん。」
父「もう、離婚したってことか・・・」
私「うん。」
母「今どこにいるのよ?」
私「東京。引っ越しして、仕事見つけて働いてる。」
母「・・・・何それ・・・。なんで言わなかったの(涙)」
私「仕事探さないといけなかったから。東京で働くって決めたから、相談して後ろ振り返って立ち止まってる時間なかったの・・・。前向くしかないから。頑張らないといけないから。」
父・母「・・・・」
私「仕事も家も決まったし、大丈夫。正社員として雇ってもらったよ。だから心配しないで。」
母「辛かったでしょう・・・。お母さん、そんなに頼りにならない?○○はいつもなんでも自分で決めてきたけど、相談相手にならないようなお母さんなの?」
私「違う。何も揉めることなく離婚が決まった。相談しても離婚することは変わらない。だから、仕事を決めて、ちゃんとしてから報告したかった。余計な心配かけたくなかったし、就職のことに集中したかったから・・・」
父「わかった。・・・・いつでも、帰ってきなさい。家族なんだから」
その後もしばらく泣きながら話しました。
娘からの突然の告白に、父は酔いもすっかり冷めてしまったでしょう。
孫の顔を見せることもできず、私はなんて親不孝な娘なんだろう。
お父さん、お母さん、本当にごめんなさい。
最後に
結婚の何倍もエネルギーがいると言われている離婚。
実際に経験したことがある人にしかわかりませんし、できることなら経験しないに越したことはありません。
離婚だけでも辛く大変なのに、仕事探しと引っ越しも同時に行わないといけないという女性もいらっしゃいますよね。
私の場合も、まさにあなたと同じ状況でした。
離婚の事実は変えられない。だからそ、生活基盤を整えて、少しでも心配をかけないように、親に迷惑をかけないようにしよう。
そんな思いから、両親には事後報告にしました。
林真理子さんの著書「野心のすすめ」にこんなフレーズがあります。
- 自分が少しでも不幸だと思うなら、その不幸が何なのかを突き詰めて考えると必ず答えが出てくるはずです。現状がイヤだと思ったら、とことん自分と向き合うこと。
- 人生には、ここが頑張り時だという時があります。そんな時、私は「あっ、いま自分は神様に試されているな」と思う。
- 人生のリセットは何度でもできるんです。でも、自分でないとできない。
もしもあなたが私と同じような境遇にあるのであれば、先のことが何も見えない状況で報告するよりも、仕事を見つけ、少し落ち着いたところで両親と向き合うというのも一つの方法だと思います。
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