30代後半でブランクがある女性が正社員として社会復帰を目指す場合、仕事内容の不安だけでなく、体力的にフルタイムで働くことができるだろうかと心配ですよね。
20代の若い頃であれば、やりたい仕事、魅力がある業種や職種であれば多少残業が多くても気力でカバーができるかもしれませんが、30代後半となりますと体調管理も重要です。
東京などの都心で仕事を探すとなりますと、毎日の通勤時間で体力が消耗することも十分考慮して求人を探さなくてはなりません。
就職活動は大変な時間と労力がかかりますので、できることなら最初から残業時間が少ない会社で働きたいですよね。
私が面接を受けた企業の中には「残業はほとんどないです!」という企業もございました。
ということで、私自身の経験を基に、求人広告でチェックすべき残業、労働時間の記載、みなし残業代、求人に残業について書いていない場合はどうするのかなどについてまとめていきたいと思います。
Contents
求人広告の残業代・残業時間表記を確認しよう
私の場合はブランクがあったことから、初めから残業時間が長い企業で働くことはできない考えていました。
都心に毎日電車通勤することを考慮すると、できる限り残業は少ない方が良いですよね。
そこで、求人広告では、残業代や残業時間についてどのように記載されているか必ず確認いたしました。
固定残業代(みなし残業代)に注意
求人の給与項目を見ていると、基本給〇〇万円+固定残業代(みなし残業代)〇万円と書かれているケースが度々ございますよね。
この「固定残業代(みなし残業代)」の記載がある企業の場合は要注意です。
平成 29 年3月 31 日に職業安定法の一部の改正によりますと、固定残業代制度を導入する会社の場合、下記の記載が義務付けられました。
求職者等へ明示する必要のある労働条件等
省令において、次の事項の明示が義務付けられました▶ 省令において、次の事項の明示が義務付けられました
・試用期間の有無及び期間、試用期間中の労働条件
・労働者を雇用しようとする者の氏名又は名称
・派遣労働者として雇用しようとする場合は、その旨
▶ また、以下の事項についても、明示すべきであることが指針に明記されました。
・固定残業代制を採用する場合、固定残業代を除いた基本給の額、固定残業時間、
固定残業時間を超えた場合は追加で給与を支払う旨
・裁量労働制を採用する場合には、その旨
つまり、企業側は求人広告で下記のように記載する必要があるということです。
・基本給〇〇万円+固定残業代〇万円(〇〇時間分、超過分は別途支給)
そもそも、固定残業代(みなし残業代)を設定している時点で、残業が発生していることを明確にしているようなものであり、できれば避けたいところです。
しかし、中小企業では固定残業代を設定しているケースも多く、その場合には何時間分が含まれているかが大きな判断材料となりますよね。
1日1時間だとすると×20で約20時間です。
固定残業代は、残業時間が規定時間内に収まったとしても支給する必要があることを考えると、設定時間以上の残業が発生しているということが想定されます。
30代後半でできれば残業が少ない方が良いと考えているあなたであれば、みなし残業代が30時間分、40時間分などという求人は、絶対に避けるべきです。
また、先ほどの法律で「固定残業時間を超えた場合は追加で給与を支払う旨」を記載する必要があるため、記載しているものの、実際は超過分は支給されずサービス残業となっている例も多々ございます。
働き方改革が叫ばれる中、このような制度をとっている会社は時代と逆行していますので、どうしてもその会社で働きたいという場合を除き、避けておく方が無難ですね。
求人広告に残業について書いてない場合の確認方法
求職者側からしますと、固定残業代制度をとっている企業の場合、残業時間がどれくらいあるのか事前に予想がつくというメリットがございます。
しかし、通常通り労働時間外については分単位で時間外手当が発生している会社の場合、求人に残業に関する記載がない場合もございます。
求人広告は企業にとってより多くの求職者にアピールする場ですし、転職サイトに高額の広告料を支払っていますので、マイナスになるようなことはなるべく記載したくないというのが本音でしょう。
転職口コミサイトで確認する
では、どのようにして残業時間が多い・少ないを調べればよいのでしょうか。
ネットの情報をどこまで判断基準にするかという問題はございますが、大手企業の場合であれば転職口コミサイトで情報収集することができますね。
エン転職の口コミ情報をチェック
ただし、口コミ投稿者はその企業を退職した人の意見です。
ネガティブな意見も多いので、あくまでも参考程度にとらえる方がよいですね。
面接時間を終業時間近くに設定する
もしもあなたが終業時間が9-18時という企業の選考を受けているのだとすれば、面接希望時間を17-20時くらいにリクエストすると良いのではないかなと思います。
私は今回の就職活動で複数の企業の面接を経験しました。
小さな会社から複合オフィスビルに入居する企業まで様々な会社を訪問しましたが、会議室や応接室に向かうまでの途中、オフィスの雰囲気を伺うことができます。
あるいは、最終面接ともなりますと、オフィス内を簡単に紹介してくださる会社もございました。
ということは、もしも残業が多い会社であれば、終業時間が過ぎているのに帰宅準備をしている社員がいないことや、20時にもかかわらず多くの社員がデスクで残業しているというような姿を目にすることもあるかもしれません。
逆に19時に面接に伺った際に、オフィスが静まり返っていて採用担当者だけがあなたの面接のために残業してくださっている場合などは、残業が少ない会社なんだなという想像ができるかと思います。
面接で残業について確認する
面接で残業について質問することは是か非かという議論がございます。
採用されたい場合には、あまり触れない方がいいという意見もございます。
しかし、あなたにとって残業がどれくらいあるのかが働く上での重要な判断基準だった場合、本当に知りたいことをうやむやにしたままで内定をいただいても困りませんか?
私は自分の体力を考えると、長時間残業は絶対にしたくないですし、不可能だと思いました。
ですから、面接で働き方の話題になった場合や、逆質問の機会を与えられた場合には必ずお伺いするようにしました。
ただし、とてもデリケートな質問ですので、どのように尋ねるかは気を遣いますよね。
なるべく不快に思われないように、ネガティブな印象を与えないようにと気を付けて質問をしました。
面接は、求職者と会社がお互いのことをよく知る場です。
会社側も時間とコストをかけて採用活動を行っていますので、ミスマッチは避けたいでしょうし、採用後「話が違う」ということですぐに退職されては困りますよね。
あくまでも私のケースですが、お話をお伺いするなかで時間外手当のことについて詳しく説明してくださる会社や休日出勤がある場合にはその理由や頻度、また代休についてなどもきちんと話してくださる面接官の方が多かったです。
ですから、本当は確認したいけれど、落とされたら嫌だから聞かないでおこうというのは私はオススメしません。
質問の仕方は重要ですが、私の場合は、残業のことを質問して不快な態度を取られたりすることはありませんでした。
もしも、その質問が原因で落とされるのであれば、その企業は残業が多いということであり、だとすれば長時間労働を課されるような会社に採用されなくてよかったと思えばよいのではないでしょうか。
残業はほとんどなしという求人もある
余程仕事が好きな方や、残業代が欲しいという方を除き、できれば定時退社をしたいと思う人の方が多いですよね。
とはいえ、毎日定時で終えることができるかと問われれば、正社員である以上、繁忙期や緊急対応などである程度の残業は避けられません。
しかし、転職サイトの求人広告を見ていると、以外にも残業がほとんどないということをアピールしている会社も見受けられます。
残業はほとんどありません
実際、私が面接をしていただいた企業の中で、1社は取締役自ら
「うちは残業はほとんどないです。無駄な残業はしない方針で、ほぼ毎日定時退社と考えていただいて構いません。」
とおっしゃられた企業もありました。
ここまで断言されると、まず大丈夫だなと安心しますよね。
また、別の企業では
「通常は定時退社が基本です。月に何日かは若干残業が発生しますが、毎日残業があるような状態は決してよいとは考えていませんので、その場合は必ず業務量の調整を報告する制度になっています。」
と説明してくださった面接官もいらっしやいました。
この企業の場合、外国人との英語面接だったということもあり、タイムマネジメントの重要性も話題に上ったことから、残業が少ないことは嘘ではないだろうという印象を持ちました。
残業時間は月平均5時間程度、多くて10時間程度です
実際に残業がほとんどないような企業の場合、アピール内容として求人広告に記載しているケースが多々ございます。
また、月に数時間程度発生していたとしても、月平均5時間~10時間程度という企業も「残業少なめ」というキーワードで絞ることができますね。

働き方改革に真剣に取り組んでいる事例として、業務効率化や意識改革の結果、残業時間が平均〇〇時間から〇時間になりました。
というように、具体的なエピソードとして取り上げている会社もあります。
そのような前向きな情報は、私たちにとっても非常に好印象を与えてくれますよね。
最後に
30代後半でブランクがあると、就職活動が長期化し、残業が多い会社でも仕方がないかと諦めてしまいそうになりますよね。
しかし、もしもあなたが私と同じように都心に毎日通勤し、ひとりで生活をするのであれば、長時間残業のある会社では体を壊してしまう可能性が非常に高くなります。
仕事に拘束される時間が長くなればなるほど、睡眠時間を削り、自炊や家事の時間を削らないといけなくなりますよね。
また、体調を崩して度々仕事を休んでしまうかもしれません。
そうなればもう悪循環です。
だからこそ、私は自分の体力に自信がなかったため、最初からなるべく残業が少ない仕事を探すことにしました。
人それぞれ仕事選びの優先順位は異なります。
しかし、健康あってこそ毎日きちんと働くことができます。
もしもあなたが、固定残業代40時間分を含むというような会社で働こうかどうか迷っているのであれば、今一度、本当にそれが可能かどうか考えてみてくださいね。